2009-01-01から1年間の記事一覧

伊藤潤二「伊藤潤二の猫日記 よん&むー」

日本で一番ネコがうまいのは佐々木倫子だと思つてゐるが、伊藤潤二も上手だなあ。ネコがケージから首をヌッとのばすところとか、不氣味なまでに口をひらいてアクビをするところとか、キャットタワーのてつぺんから睥睨してるところとか。 そしてなにより私が…

紫堂恭子「癒しの葉(2)」

「影の民」のデザインと、アジンがいい。癒しの葉 2 (ホーム社漫画文庫) (HMB S 4-8)作者: 紫堂恭子出版社/メーカー: ホーム社発売日: 2009/02/18メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る

ロバート・ローラー「アボリジニの世界 ドリームタイムと始まりの日の声」

と学会のひとつて、かういふ本ばかり讀んでるのかなあ、と。そりやタイヘンな苦行だなあ、と。 いや、トンデモ本てのが單に科學的にあやまつた内容の本ではなく、著者の意圖を超越したおもしろさを獲得してしまつたものであるのは承知してゐる。でも、さうい…

松野秋鳴「えむえむっ!」

まあ、なんとまうしませうか、女難ものであります。ムチャクチャであります。でも、それなりにおもしろく出來あがつてゐることは認めなくてはなりますまい。えむえむっ! (MF文庫J)作者: 松野秋鳴,QP:flapper出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 20…

「428 封鎖された渋谷で」

いや、おもしろかつた。メイントリックはかなり早くにわかつてしまつたが、十分にたのしめました。 「街」もかういふゲームなのだとしたら、重い腰をあげてやらねばなりますまい。 御法川がいい。どうしてか私は傍若無人なキャラがすきである。すべてのシナ…

諸星大二郎「西遊妖猿伝 大唐篇(4)」

オリジナルの盤糸嶺の話をよくおぼえてをらぬが、こんな悲慘な話ではなかつたよね。 三藏は三藏で悟空よりさきに悟能にあつてしまふし。西遊妖猿伝 大唐篇(4) (KCデラックス モーニング)作者: 諸星大二郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/02/23メディア:…

田川ちょこ「ひかるファンファーレ(1)」

なにやら既視感めいたものがあるなと思へば「うらバン!」でもチビつこい娘がチューバをやつてをりました。そこで知らずしらず比較してみるに、こちらのはうが音樂やつてるシーンが多い、氣がする。 黒田くんも「放課後ウィンド・オーケストラ」の、なんてい…

諸星大二郎「西遊妖猿伝 大唐篇(3)」

ここから讀んだことのない部分にはひる。 傳奇的手法がさえる。玄武門の變やら悟空と尉遅敬徳との對決やら。 そこに原作に對する“傳奇”がくははる。「封神演義」でも活躍したナタ太子がサイコ野郎だつたり、六耳といへばニセ悟空だ。それに紅孩兒はたしか牛…

紫堂恭子「癒しの葉(1)」

ちよつとまへに「バカのための読書術」なる書物を讀みまして、そこで「辺境警備」が推薦されてをりまして、さういへば紫堂恭子のマンガをずつと讀んでないなあと思ひましたところですね、この文庫版が出たものですから、わたりに船とばかりにとびついた次第…

金月龍之介、KOJINO「ぷりぞな6(1)」

「ナンバー1はだれだ」「わたしがナンバー2だ」てんで、なんだか「プリズナーNO.6」が觀たくなつてしまつた。しらべるとDVDがあるな……ほしい。 こちらはといふとナンバー1はハナから登場してをりまして、ナンバー4がゐなかつたりするわけですが、なかなかお…

諸星大二郎「西遊妖猿伝 大唐篇(2)」

うーむ、以前の私はかなり讀みすすめてゐたやうだ。この卷の内容もすでに讀んだことがある、やうな氣がする。 西天取經の旅にでるまへに金角銀角をだしてしまふとは大膽ですね。西遊妖猿伝 大唐篇(2) (KCデラックス モーニング)作者: 諸星大二郎出版社/メー…

蒼山サグ「ロウきゅーぶ!」

作者プロフィールによればインド料理がどうのかうのとあるから、「サグ」てな例の暗殺教團からきてるのかしらん。 「飛べないアヒル」みたいな感じ。「がんばれベアーズ」……はちがつたか。「リベロ革命」にもママさんバレーの監督をするエピソードがあつたな…

けふのチャンピオン

マツリセイシロウ「マイティハート」が終了。終盤のバッドシリアスリーな調子はいただけない。「ムラマサ」はかうならないやうにね。

藤森照信「建築史的モンダイ」

茶室とか超高層ビルとか城とか横長の寺院とかガラスとか鐵筋コンクリートとか、それぞれのトピックはおもしろい。のだが、こちらが興味をもつたところでその文はをはつてしまふ。もつと情報を。 なんていふなら體系的な本を讀めばいいのだけどね。建築史的モ…

黒咲練導「放課後プレイ」

繪はうまいとはとてもいへないのだが、ゲーム好きの彼女のはづかしがる表情や發情したやうな樣子がとてもよろしい。放課後プレイ (電撃コミックス EX 電撃4コマコレクション)作者: 黒咲練導出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2009/01メデ…

かきふらい「けいおん!(2)」

まあ、こんなものか。もちつと演奏シーンをふやしてほしいが。けいおん! (2) (まんがタイムKRコミックス)作者: かきふらい出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2009/02/26メディア: コミック購入: 26人 クリック: 102回この商品を含むブログ (228件) を見る

けふのジャンプ

川口幸範「フープメン」が開始。せつかくのサッカーものををはらせて、二つ目のバスケものをはじめるとはトチ狂つたか。第一話もなにやら「スラダン」を想起させて藝のない。 と思つてゐたら、主人公は日本語のできない轉校生のための通譯ときた(プレイもす…

諸星大二郎「西遊妖猿伝 大唐篇(1)」

ずつとむかしこのマンガを途中まで讀んで挫折したことがある。さがせば双葉社版のコミックスが何册かみつかるはずだ。 どうしてつづかなかつたのか。思ふに、私が期待するほどファンタスティックな部分がなく、悟空が無力で、ディケンズの主人公のやうになが…

篠房六郎「百舌谷さん逆上する(1)」

單なるコメディかと思へば意外にヘヴィである。イヤをかしいところは單純に、あるひは複雑にをかしいのですが。 むかし「エヴァンゲリオン」がはやつてゐたころ、アレをなんと申しますか文學的體驗のやうにとらへるむきがあつて違和を感じたものだつたが、疎…

スティーヴン・ラバージ「明晰夢―夢見の技法」

夢は一向に明晰にならぬが、眠るのがなにやらたのしみにはなつたのでよしとする。が、譯者は本書を讀んではじめて明晰夢をみたのださうで、うらやましい。 第九章はうさんくさい。夢テレパシーはないだらう。本全體をだいなしにしかねないぞ。明晰夢―夢見の…

けふのマガジン

西山優里子「純情カレンな俺達だ!」が終了。主人公がはじめからうまいスポーツマンガはむつかしい。

ジャレド・ダイアモンド「銃・病原菌・鉄(下)」

大陸が東西にのびてゐるか、南北かとか、感染症による防衞なんてあたりの觀點はおもしろい。議論が單純化されすぎてるきらひはあるが、だからこそのおもしろさもあるしね。 日本における漢字のありかたについての著者のかんがへは首をかしげざるをえないが。…

松枝名俊「史上最強の弟子ケンイチ(32)」

しぐれどんがカッコいい。 それはともかく、岬越寺がガイダルとやるとなると、逆鬼はあの空手家(名前失念)と、アパチャイはコーキンの師匠とたたかふのだらう。では馬としぐれどんの對手はだれなのか。一影は長老がたふすのか?史上最強の弟子ケンイチ 32 …

柴田ヨクサル「ハチワンダイバー(10)」

コーヒー牛乳が血管を流れていく。ハチワンダイバー 10 (ヤングジャンプコミックス)作者: 柴田ヨクサル出版社/メーカー: 集英社発売日: 2009/02/19メディア: コミック購入: 3人 クリック: 12回この商品を含むブログ (73件) を見る

けふのマガジン

短期連載の名島啓二「波打際のむろみさん」が終了。「ちきゅう観測隊」のが好きだけれど、こちらでもいいのでちやんと連載してください。でも、今週の話はどうもアレですね。

宇佐悠一郎「放課後ウィンド・オーケストラ(2)」

このマンガのテーマはたくさん出てくる人物の交通整理と、キャラの描きわけと見た。放課後ウインド・オーケストラ 2 (ジャンプコミックス)作者: 宇佐悠一郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 2009/01/05メディア: コミック購入: 2人 クリック: 11回この商品を…

けふのジャンプ

加地君也「マイスター」が終了。なにもこれが傑作であるとは申しませんが、をはらすの早いでせう。スポーツマンガが稀少なのにもつたいない。

宇佐悠一郎「放課後ウィンド・オーケストラ(1)」

ここのところ「うらバン!」、「けいおん!」と音楽ものを讀んでゐるが、これもその一環。 さすがに4コマより本格的である。なかなかおもしろい。放課後ウインド・オーケストラ 1 (ジャンプコミックス)作者: 宇佐悠一郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/…

佐野妙「森田さんは無口(1)」

無口だけど愛されるひと。森田さんは無口 1 (バンブー・コミックス MOMO SELECTION)作者: 佐野妙出版社/メーカー: 竹書房発売日: 2008/12/27メディア: コミック購入: 10人 クリック: 58回この商品を含むブログ (62件) を見る

海堂尊「チーム・バチスタの栄光(下)」

ミステリファンといふほどでなくても少なからぬ册數を讀んできた人間としてははなはだ迂闊なことに、私は田口が探偵役だと思つてゐた。一人稱の語り手なのだからそりやワトスンだよね。 下卷になつて探偵がでてきたがコレがなかなか。推理はかなり疎漏だと思…