2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「それゆき、ジーヴス」(P・G・ウッドハウス)

全三巻であったはずの、このウッドハウス・コレクションだが続刊があるようだ。ひとをして疑念をいだかせしめるきらいなしとしない訳文ではあるが、訳出されないよりはいい。めでたいことです。 前二巻でどうだったかよく記憶してないのだけれど、バーティー…

「僧正の積木唄」(山田正紀)

中盤までイライラしながら読んだ。 解説文で法月氏も書いているように、ヴァンスも金田一も無能さにおいて甲乙つけがたい探偵である。しかるにヴァンスはぼろくそにこきおろされ、金田一は活躍するこの扱いの差はどういうことか? ヴァンスは地の文で莫迦に…

「史上最強の弟子ケンイチ(18)」(松江名俊)

あまり期待してなかったがしぐれの過去篇はおもしろかった。サンデーで読んではいたのだけれども。その後はどうかねえ。

チャンピオンで「バキ」が終了、というか第三部がすぐにはじまるようですが。刃牙と勇次郎との対決というメインストーリーから見れば、この第二部はまったくの番外篇であった。あの死刑囚たちはどうなったのか、オリバやアライ・ジュニアはなんのために出て…

「森の死神」(ブリジット・オベール)

事故にあって目もみえず、口もきけず、耳はきこえるが指一本のほかは動かせない状態の主人公がサイコキラーにねらわれるという着想はおもしろいし、そこそこ読ませる。 しかし、中途であやしみはじめ、のちに確信にいたった人物がやはり犯人であった。なにも…

「おおきく振りかぶって(5)」(ひぐちアサ)

期待もし不安視もしていたが、おもしろい。 予選一回戦の一回表にファウルフライをとっただけでしびれる。これはけっこうすごいですね。コミックス一冊分ではヴォリュームがたりないのはまあ、しかたないか。田島が打ててないのが意外だ。

サンデーで「こわしや我聞」(藤木俊)が終了。ラストバトルはあまりおもしろくなかった。クライマックスできっちり盛りあがるのもむつかしいもののようですが。そもそも、それまでがよくできたというわけでもない。國生さんがかわいかった以外に私は価値を…

「日本の歴史4 平安京」(北山茂夫)

感想を一言で申せば、こんな国には住みたくない、でしょうか。 「北斗の拳」に出てくるような悪者にはリアリティが無いと思っている。収奪する側は収奪されるほうを殺してしまってはいけないので、ひとつ村を潰滅させては別の村へとわたっていくのは焼き畑農…

「マスター・アンド・コマンダー」(ピーター・ウィアー)

海戦ものかと思って観ていれば、船員叛乱もののようにもなり、エイハブ式の話になりそうでもあり、艦長と船医の物語になり、一瞬は博物学ストーリーにもなった。そうして最後は海戦にもどるのだが、どうにもとりとめのないストーリーである。 ま、艦長がヴァ…

「おれはキャプテン(9)」(コージィ城倉)

最近の「ショーバン」は迷走しているように見えるがこちらはまずまず。ストーリー進行がやけにあっさりしているのと、カズマサの悪辣さがあらわれないのでやや物足りないか。

チャンピオンで「モテキング!」(青木健生、田中ヨシキ)が終了。なぜにホスト同士のバトルが展開されるのか。人気がいまひとつでテコ入れしようとして少年誌的な暴走をしたのですかね。ともあれ読みどころなし。

テレビかなにかのCMでエンヤの聴きなれぬ曲がながれていた。気になったのでしらべてみると、新譜が23日にでるようだ。

「テレビの黄金時代」(小林信彦)

小林さんのこの手の本が抜群におもしろいのはもう書くまでもないことだから措くとして、「日本の喜劇人」にドリフを見てそだったような人間の笑いのセンスは信用できんといった文章があった。それはないだろうと思ったことを思いだした。ここに出てくる番組…

「稗田のモノ語り 魔障ヶ岳―妖怪ハンター」(諸星大二郎)

先日の「燕見鬼」といい、これから出る文庫版の「妖怪ハンター」といい、やたらと出ますな。映画と関係があるのかないのか知りませんが、なんにせよ嬉しいことです。 あれだけへんてこなコトにかかわりあっておいて、『我々は考古学の調査に行くんで超常現象…

「仏教の思想3 空の論理<中観>」(梶山雄一、上山春平)

アビダルマよりずっとすっきりしているにせよ、ときおり紹介される釈尊の教説とくらべるとめんどくさいのはたしか。言語論としてはそれなりにおもしろいと感じるが、ナーガールジュナの証明はどうにも胡散臭い。本体だとか自性といった言葉がトリックのネタ…

本屋に行き、「宇宙舟歌」「それゆけ、ジーヴス」「ストップ・プレス」(マイクル・イネス)を購入。私は国刊マニアですか? 早川書房もそうだが、“Michael”を“マイクル”と表記するのはやめたらどうだろうか。ジャクソンだろうがジョーダンだろうが、ふつう“…

マガジンで「クニミツの政」が終了。先生をやっていたあたり好きだったんですが、ふりかえると先生篇とか医療篇とかって本筋とは関係ないですね。そして市長選に入り選挙技術の応酬といった展開になると興味がうすれた。ま、クニミツというキャラはけっこう…

居酒屋クーポンの歌

何を宣伝するためのCMであるかは記憶にとどめていないが、サリエリがうたう居酒屋クーポンの歌が頭から離れません。あのCMは、題材とシチュエーションと楽曲とのギャップが常軌を逸しており、その発想は異常というほかない。まさしく天才の産物である。