「稗田のモノ語り 魔障ヶ岳―妖怪ハンター」(諸星大二郎)

 先日の「燕見鬼」といい、これから出る文庫版の「妖怪ハンター」といい、やたらと出ますな。映画と関係があるのかないのか知りませんが、なんにせよ嬉しいことです。
 あれだけへんてこなコトにかかわりあっておいて、『我々は考古学の調査に行くんで超常現象の調査に行くんじゃない』と切り捨てる稗田も相当ヘンです。が、それだけでなく、今回の稗田の行為は登場人物の破滅を(たとえ必然であったにしても)早めたように思える。稗田がなんであんなことをしたのかよくわからんのです。回収(?)したければ、序章の時点でやるべきでしょうに。
 まあそんなことを気にしてもしなくても問答無用におもしろいのですが。