もう年はとれない
 翻譯小説を讀むのはひさしぶりな氣がするが、さうでもないか。
 このところ翻譯小説に抵抗があるといふか、讀むのに氣力をふりしぼらねばならぬやうになつた。
 むかしは讀む小説の九割が翻譯ものだつたこともあるのだから、まさに年はとりたくないものだ。
 あ、小説はなかなかおもしろかつた。讀みづらくもなかつた。