ファンタジックチルドレン
 「ファンタスティック」ではないのかといふことはともかく。
 登場人物の多くが歸還をのぞむ場所だが、その住人が例外なくろくでなしであつて、戀ひこがれる理由が諒解できぬ。
 謎がばらまかれ五里霧中な前半はおもしろいが、眞相はつまらないので明かされてゆくほどにつまらなくなる。
 チットといふ人物のみ背景をもたないので、これはもしやチットこそソランなのではといふどんでんがへしを想像したが當然そんなことなかつた。
 刑事の存在理由もわからない。ストーリーにおいて何の役割もはたしてないのではないか。ベフォールのこどもの説明あるいは導入のためだとしたらもつとスマートなやりかたがいくらでもありさうだ。


SPY×FAMILY(7)