「消されかけた男」(フリーマントル)

 中盤以降は一気読みであったし、結末は思いもよらぬものであった。でも、おもしろかったという印象がないんだよなあ。それは主人公の選択が、わたくしには受け入れられないものだったからなんだろう。まあスパイの世界なんだし、あんなものなのかもしれず、小市民たるわたくしが納得できないのも、そんなものなのかもしれない。