「カンバセーション…盗聴…」(フランシス・フォード・コッポラ)

 主人公は盗聴屋。会話を盗聴した男女の命が狙われていると知り、殺害を阻止しようとしたが臆してしまい、ハメられていたうえに脅されてと、どうにも冴えない。邦題は類を見ないほどひどい。ジーン・ハックマンはいつ観てもかわらない。若きハリソン・フォードが悪者として登場。登場人物の行動に説得力がない。過去の殺人を気にしていながら稼業をつづけているのが理解不能とはいわぬものの共感しづらいし、床板をひっぺがすくらいなら引越ししたらどうか。悪者側も、いたづらに主人公に疑念を抱かせるのは不自然である。中盤のサスペンスは上々。