「真実の問題」(C・W・グラフトン)

 殺人を犯した主人公の語り手がいささか莫迦っぽいことをのぞいて共通点がないのだが、「罪と罰」をしきりに想起した。辯護士である彼は法廷でみづからを辯護する。その過程はとてもサスペンスフルでおもしろい。『ガードナー最強のライヴァル』などとあおるには、作品数がすくなすぎるとおもうけど。スー・グラフトン(読んだことない)は作者の娘なんだと。