「荒野の貴婦人」(マーヴィン・ルロイ)

 知らない作品だが西部劇らしいので観てみた。東部の女医が弟のいるサンタフェにやってくる。元からいる医者は女医に偏見をもっているが、腕のたしかな彼女はいろいろな患者をたすけて活躍する。元からの医者はやがて彼女に恋をして……てな展開がだらだらとつづくのだが、のこり30分で急展開、ひとがばたばと死に女医はみじめに敗北する。そして最後の最後にとってつけたとしかいいようのないハッピーエンディング。こんなムリをするなら途中をヘヴィにしなければいいのにと思うのであります。ヒロインは女医であって“貴婦人”などではなく、原題も「Strange Lady in Town」であって荒野などほとんど出てこないのであった。でも、このタイトルで観る気になったのだから、これはアリですかね。