「サムエル記」

 聖書通読は私のミッションのひとつであるが、ずっと「サムエル記」でとまっていた。これは考えると奇妙である。はじめからここまで読んできて、もっとも物語としておもしろいのは「サムエル記」であるからです。正確には読んで一番おもしろかったのは「創世記」で、「サムエル記」は次点ということになります。「創世記」は物語としてではなく、狂った文章がたのしい。
 さて、タイトルロールのサムエルはチョイ役で、サウル・ダヴィデ伝といった内容になってます。ダヴィデ王家は賞揚されているから始祖はどんな傑物かと思えば、部下をおとしいれて妻をうばったりしてるのね。息子はぼんくらぞろいだし、どうもロクなもんではない。神は神であいかわらず恐怖の民族浄化指令をだしてるしなあ。