ドゥームズデイ・ブック(下)

 ロケーターがどんなものかよくわからぬが、そんなに降下點がだいじならばキヴリンにも持たせておくべきではないのか。でなくとも代替手段を設けてしかるべきであらう。
 ふだんはさうでもないのだけれど、中世についての本を讀むとフランス革命や科學の進歩の偉大を痛感する。反近代主義者やポストモダニストの愚昧も。
 大森氏もいつてゐた「コミックリリーフとして登場したかに見えたアメリカ人鳴鐘者たちの一団が物語の深いレベルでしだいに大きな役をはたしはじめる展開」などほんたうにしびれる。