ツバメ号とアマゾン号 下

 夜明けの湖をすすむツバメ號や、ながれる湖岸の風景の描寫を讀むだけで滿足なのであります。
 案の定と申しますか、「きょうのスーザンは、とても原住民的な気もちになっていた」なんて文章があつた。スーザンはよく土人的な氣分におちこむが、でも「ナルニア国物語」の長女のやうに最後に堕落したりはしないのである。
 上橋菜穂子の解説はわるくないが、「海にでるつもりじゃなかった」のネタバレはいけませんな。
 「間切る」を「タックする」といひかへることにしたのかな。

ツバメ号とアマゾン号(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

ツバメ号とアマゾン号(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)