「ビッグバン宇宙論(上)」(サイモン・シン)

 ビッグバン仮説にさして興味があるわけでもないが、シンの前二作はそれなりにおもしろかったので読んでみる。シンの本のおもしろさというのは、科学者のゴシップのほうにあるので科学書としてどうなのかという問題はある。個人的には読物として楽しめればそれでいいけれど。
 わたくしは宇宙論に造詣が深いわけではもちろんないが、さほどめづらしいことが書いてあるわけではない。印象的だったのは天文学に貢献する女性がけっこう多いことと、金持ちのぼんぼんがこれまた少なからず貢献していることでしょうか。