「ザッツ・ダンシング!」(ジャック・ヘイリー・ジュニア)

 ウクライナの試合を見るつもりが、衛星第二でこっちを観てしまった。監督はたしか「ザッツ・エンタテインメント」の1作目の監督のはずで、2.5作目といった按配である。というのは、1作目2作目でつかわれたシーンをつかってないためで、そのぶん残り物をあつめた感じになっている。遠慮なく重複したものを採用すればいいのに。「ザッツ・エンタテインメント」との相違点は、もちろんダンスのシーンだけをあつめていることだが、その他にも70年代以降の作品やMGM以外の映画をも扱っているところである。が、たんに薄味になっただけではないかしらん。以下雑感。バスビー・バークレイのクレイジーな映画を観たことがないが観たいものだ。バークレイはまったくいかれている。踊りが好きというわけでもないがアン・ミラーは好き。アン・ミラーの映画も観たい。シド・チャリシー(字幕ではチャリシーだが、チャリースとかシャリスとか、表記が一定しないね)は「絹の靴下」だった。シド・チャリシーは大好きだけど、「ニノチカ」のガルボには遠く及ばないんだよなあ。そして、アステア。ほんとはもう、アステアのダンスだけあつめてくれればそれでいいのだ。いかに曲芸的な技術や突飛な趣向があったとて、エレガンスがなければしかたないのですよ。