「アバウト・シュミット」(アレクサンダー・ペイン)

 「花嫁の父」と「ハリーとトント」をたしたような、全然ちがうような、ヘンな映画。ジャック・ニコルソンキャシー・ベイツはわるくないし、ユーモアもそれなりに楽しめる。が、ラストは潰滅的にダメで、インチキ映画であることがばれてしまっている。あの一枚の絵でごまかそうという、監督の心根がゆるせない。