源にふれろ

 「源にふれろ」てのはどうも語呂がわるい。代案があるわけでもないが。
 バイク、サーフィン、少年の成長と私の苦手な、あるいは興味のない要素ばかりでできあがつてゐる。讀めないといふほどではないけれども、おもしろいとも、すぐれてゐるとも、すきだとも思はない。
 事件といふか事態の解決・改善に、主人公がすこしも寄與しないのは娯樂小説としてどうなのだらう。とくに何の策もなく敵の手中にまんまと飛び込んでしまふ愚かさにはイライラさせられた。

源にふれろ (Hayakawa novels)

源にふれろ (Hayakawa novels)