グレン・C・エレンボーゲン編「卓越した心理療法家のための参考書」

 「本の雑誌」に紹介があつた。いはく、「鼻行類」や「虫づくし」、アシモフの「チオチモリン」やニーヴンの「スーパーマンの子孫存続に云々」の系譜につらなるものであると。
 そいつは是が非でも讀まねばならぬ。と、すぐに手に入れて讀んでみた。
 可笑しいのもないではない。が、大半ははづれである。かういふのは可笑しがらせる手つきが見えたらアウトなのだが、そのへんがあまい。否、そもそも發想の時點でダメなのも多い。
 職業的作家が書いたのではなく、心理療法家たちがたはむれに書いたものだからしかたないのかもしれない。さういへば、シュトゥンプケとは何者なのだつけ? 彼は作家でないのかな。

星の王子さまと野菜人格―卓越した心理療法家のための参考書

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