「素数の音楽」(マーカス・デュ・ソートイ)

 リーマン予想をめぐる数学者たちの人間ドラマ、ってところか。オールスターキャストだし(まさかダイソンまで出てくるとは)語り口も上々、なかなか楽しめました。もとより数学史はおもしろいものですからね。
 ガウスラマヌジャンの超絶っぷりは他の本で読んでいたので、ジーゲルによるリーマンの遺稿の再発見のところが印象的でありました。同時代者と隔絶した才能、という意味ではガウスやヘンリー・キャベンディッシュを想起させて、リーマンも超天才だったのかなあと思いました。