「続・少林寺三十六房」(ラウ・カーリョン)

 監督名の表記にえらく揺れがあるのだけれど、これが一般的なのでしょうかね。
 まず難をいうと、脚本がめちゃめちゃである。少林寺にもぐりこみ、いつの間にか強くなってしまう主人公の話をつくるのに、どうしてこういう悪役の設定をするかねえ。66年制作の「大酔侠」と80年のこの作品を無茶を承知であえて単純比較すれば、アクションが長足の進歩をとげたのに、脚本や演出は退化したということになる。
 とはいえそのアクションがすばらしい。クライマックスのバトルも言うことがないが、足場を組むアクションですら美しいのだからみごとです。足場を組むようにして敵もたおしてしまうのが楽しいですな。しょうもない脚本をおぎなってあまりあると言えましょう。