「宇宙神の不思議」(二階堂黎人)

 とてつもないタイトルだが表紙絵がまたとんでもない。この作品があることは以前から知っていたけれど、タイトルからはサトルものだとは想像できませんでしたよ。“不思議”で統一されているとは三作目が出るまでわからなかったし。
 UFOネタが多すぎるきらいもありますが、それなりに面白い。とりわけ、中核となるアイディアはよろしい。宇宙人侵略対策地球評議会の面々も生彩あり。手塚治虫ファンもそうだったが、この作家はおたくやマニアを描くのがうまい。が、サトルが喰われてしまっている感もあります。