「福の神と貧乏神」(小松和彦)

 小松和彦さんはどうしてこうも昔話の紹介がうまいのだろうか。妖怪民俗学の本を読んでいてもやたらと原典が読みたくなる。私はとりたてて妖怪には興味がなく、たとえば京極堂ものを読んでいてもそうはならないのに、であります。
 それでいて実際に読んでないのは、私がものぐさなこともあるが、原典より小松さんの要約のほうが面白いであろうという予感がするからでもあります。