ウロボロスの基礎論(下)
 もとよりキチンとけりがつくと期待してなかつたが、思ひのほかまとめてきたといふ印象。ミステリとしては上卷末の推理合戰がもつともおもしろかつた。
 とはいへ、ミステリとしてよりも樂屋裏小説として讀んでしまつたといふのが正直なところである。

 

ウロボロスの基礎論 下 (講談社文庫)

ウロボロスの基礎論 下 (講談社文庫)

 

 

ウロボロスの基礎論(上)
 山口雅也麻耶雄嵩が登場したことより、牧場智久が出てきたことにおどろく。
 小野不由美は京都辯を話すのかあ、と思つてたら違ふらしい。フィクションを眞に受けてはいけない。
 私ごときでも「プレード街の殺人」も「毒のたわむれ」も所持してゐる。復刊時に買つたまでだが、稀書のステータスなどころころかはるものですな。

 

ウロボロスの基礎論 上 (講談社文庫)

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マッケンナの黄金
 中盤、といふか序盤のおしまひにエドワード・G・ロビンソンリー・J・コッブイーライ・ウォラックやらうさんくさい連中がぞろぞろと登場するのだが、その次のシーンでみな退場してしまふのに驚く。
 遠景をむやみに使用し、主觀視點を濫用したりと迷走してる。その最たるものが水中での全裸女との格鬪であらうか。
 問題はいくらでもあるのになぜかおもしろく觀られてしまふのがなにより不思議。

 

マッケンナの黄金 [DVD]

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時の車輪 竜魔大戦2 石城は陥落せず!

 

竜魔大戦〈2〉石城は陥落せず!―「時の車輪」シリーズ第4部 (ハヤカワ文庫FT)

竜魔大戦〈2〉石城は陥落せず!―「時の車輪」シリーズ第4部 (ハヤカワ文庫FT)