ダンジョン飯(2)

 

 魔術師が多すぎる
 1966年にしてこんなへんてこな小説が書かれてゐたことに感動。推理プロセスもおもしろいし、叙述にも工夫がある。トリックは凡庸だし、「欺瞞手段」とやらも氣にいらないけど。都筑道夫の解説もみごとなものである。
 ハヤカワ文庫からちかぢか「魔術師を探せ!」が新譯で出るやうだ。奇妙な偶然ですな。
 この物語の舞臺は英佛帝國であり、國王はジョン四世である。するとこの世界の初代ジョン王は「失地」しなかつたわけだ。魔法のあるなしでどうしてかうなつたのだらうね?

 

魔術師が多すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 52-1)

魔術師が多すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 52-1)