さよならソルシエ(2)

 「このマンガがすごい!」を讀んで二卷が出てゐることを知り、買つた。そしてそのまま放置してあつた。いまやうやく讀んだが、妙なタイミングになつた。例のゴーストライターさわぎで作品とそれをめぐる物語についての議論がかまびすしいからだ。
 個人的には作品が氣にいつてもその作者にはあまり關心をもたないたちであるが、べつに物語を過剩にとりこんで作品を享受したつてわるくないと思ふ。あらゆる人間に作品はそれ自體のみを味はふべきであるなどと求めるはうが青くさい意見であらう。
 とは申せ、このテオのとつた手段は陳腐に感じる。ソルシエともあらう者がそれしきの策しか思ひつかなかつたのか、と。

さよならソルシエ 2 (フラワーコミックスアルファ)

さよならソルシエ 2 (フラワーコミックスアルファ)