泰平のしくみ―江戸の行政と社会

 候文はめんだうだねえ。「これ有りと申すこれ有り」なんてひどい惡文だと思ふのだが、當時の感覺ではどうなのだらう。切れ目なくだらだらとつづくのは「シネマの煽動装置」の蓮實重彦の文章のやうだ。
 さて町奉行のしごとぶりは興味深い。遠山金四郎も裁判官としてだけではなく、有能な行政官としての活躍を描けばおもしろいドラマや時代小説ができさうだ。ひとり遠山だけでなくすぐれた行政官を多く輩出できたのはどういふしくみのためなのか。

泰平のしくみ――江戸の行政と社会

泰平のしくみ――江戸の行政と社会