ドナルド・A・スタンウッド「エヴァ・ライカーの記憶」
「オールタイムベスト級」なる文句につられて讀んでみた。
氣にくはない。おもに倫理的な理由で、である。主人公が復讐のためか好奇心のためか、餘計なくちばしをつつこむものだから(致命的な)迷惑をかうむつたひとが幾人もでたぢやないか。
それは措いても、謎解き時のサスペンスはみとめるものの、謎自體の魅力はよわいし、眞相もチンケなものである。解説子によればこの作家の二作目はひどい駄作であるさうだがさもありなん。
あと、これはまあどうでもよいのだが、主人公が妻を「おまえ」と呼ぶのがどうもひつかかつた。
- 作者: ドナルド・A.スタンウッド,Donald A. Stanwood,高見浩
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2008/08
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (9件) を見る