ホームズにあこがれたカウボーイが殺人事件の搜査にいどむ。
おもしろいのは、この小説の世界がホームズ譚の世界とおなじであることだ。といつて、レストレイドが登場したりするわけではないが、ホームズは実在の人物としてあつかはれる。
もつとも、ホームズは二年前にライヘンバッハの瀧におちたところらしいのだが、モンタナにそんなニュースはつたはつてこないのですね。
ミステリとしては平凡ながら、探偵の物語にはちやんとなつてる。
しかし私の印象にもつとものこつたのは、カウボーイの生活の苛酷さ、不潔さ、野蠻さなのである。あんな野卑な世界にうまれなくてよかつた。

- 作者: スティーヴ・ホッケンスミス,日暮雅通
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/07/11
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (18件) を見る