池内了「疑似科学入門」

 新書といふかたちでかうした本が出ることの意義までは否定しないけれども、おもしろいとはいひがたい。
 参考文獻にもあるガードナーやハインズの本は個別の例がたくさんあつたのに、抽象的な一般論に終始してゐて讀みものとしてのうるほひがありません。すでにさういふ本があるから原則的なものを書いたのかもしれないが。
 そんななか、第4章は環境問題や電磁波公害などについてある程度ふみこんだ記述があり、そこだけは讀めた。

疑似科学入門 (岩波新書)

疑似科学入門 (岩波新書)