司馬遷「史記1 本紀」
本紀といふのは歴代王朝の王たちとその周囲におこつたことを時系列にしるしてゆくものであるが、これがつまらない。年表を讀んでるみたいな。
んー、でも私は年表をダラダラながめるのは好きなのだな。王と關係のないことが書いてないからわかりづらいためかしらん。
もつとも、始皇本紀あたりから物語性(?)が向上して讀めるやうになる。ちかい時代になつて情報がふえたためでせうかね。にしても、始皇本紀・項羽本紀・高祖本紀とたてるとやたら重複するのがなんとも。なんでこんな形式にするのかねえ。
そして景帝の代になるとまた退屈な記述になるのが謎。
さらに武帝のところはオカルトにはまつてダマされる話ばかり。なんでも孝武本紀は亡佚してどこかから別の文章をひつぱつてきたものらしいのだけれども、これだけ讀むかぎりでは連坐制や肉刑(いれずみや鼻そぎなど)を禁止した文帝のがえらいぢやないか。
- 作者: 司馬遷,小竹文夫,小竹武夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1995/04
- メディア: 文庫
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