「カサブランカ」(マイケル・カーティス)

 ハンフリー・ボガートは好きなのだが、どうもこいつは観る気にならなかった。バーグマンが好きでないこともあれば、マイケル・カーティスの手腕に深い疑念をいだいているためでもある。おまけにホークスの「脱出」をこの映画の出来そこないのようにいうひとがいたのも不快であった。だいたい、バーグマンよりローレン・バコールのほうがいいのは観るまでもなくわかるぢゃないですか。
 そして観てみると、思ったよりもひどかった。ボガートがいなければ観られたものではない。ピーター・ローレの出番がすくないのも残念であった。