「殺す・集める・読む 推理小説特殊講義」(高山宏)

 「アリス狩り」で表題作(っていうのか)のホームズ論を読んで読もうと思った最初であったが、その後「僧正の積木唄」の解説で法月氏が言及していたのでようやく重い腰をあげた。ヴィクトリア朝精神の病理がヘンに自分にもあてはまりそうなのが不気味であるが、ホームズ論ほどおもしろいものは他にないようだ。
 文章がはじまる前に、ここではどの作品のネタバレをしていると注意書きがある。高山氏がしたとも思えないので創元の編輯者がしたのであろう。ともあれ、おかげで「吸血鬼ドラキュラ」「死の猟犬」「二銭銅貨」「パノラマ島奇談」を読むはめになった。ま、いいきっかけではありましたが。
 それにしても、「ポンド氏の逆説」ってそんな傑作であったのか。「黒死館殺人事件」ってそういうストーリーだったのか。どっちも記憶にないなあ。