「パピヨン」(フランクリン・J・シャフナー)

 長い。とくに後半の弛緩ぶりがどうもいけません。あの刺青顔の男は何者なのか。その後はもう、荒唐無稽というか、不条理劇のようである。全体に脱獄映画という感じがしない。ともあれ、あの独房のシーンはたしかにすさまじい。