「しのび逢い」(ルネ・クレマン)

 たまったヴィデオテープを整理すべく観ていない映画を消化しているところなのですが、ラベルに「しのび逢い」と書いてあっても、何の映画かわからない。そもそもこんな作品がこの世に存在したことも知らないのに録画したものを所有しているというのも奇妙な感覚です。観てみるとジェラール・フィリップがイギリスで女たらしをするヘンな映画でありました。もっとも、ジェラール・フィリップはしばしばどこかしらで女たらしをしているのですがね。どうやらジェラール・フィリップが出ているので機械的に録画したものらしい。
 でもって見どころはパトリシアのナターシャ・パリーでしょうか。とりわけ陥落直前のパトリシアが美しい。あとは主人公が無一文まで顛落してしまう展開がちょっと面白い。もっと能天気な「奥様ご用心」のほうが好みですが、こちらもそれなりに楽しいかと。