「エセー(2)」(モンテーニュ)

 というわけで二巻を読んでみました。一巻のときはずいぶん読みづらい文章だと思ったものですが、わりとすらすら読めちゃいました。それは「ミシェル 城館の人」のおかげというよりも私がずぼらになったせいでありましょう。むかしは訳註を逐一読むべきだと思っていたので厖大な註をその都度読んでいたものですが、さいきんはもうばんばんすっとばして読んでしまう。そのためにさらっと読めたのですね。
 そして「城館の人」の引用が実にたくみであったと思わされました。要所要所はいつも読んだことがあり、つまり「城館」で引用されていたわけですね。「城館」を読んでおけばこちらを読む必要もあまりないかもしれないという気もしてきましたよ。