「須弥山と極楽 仏教の宇宙観」(定方晟)

 「空と無我」が面白かったのでこちらも読んでみた。「空と―」では輪廻などいらんと書いていたのに、こちらでは違うのですね。それはともかく、仏教における世界設定(?)をことこまかに説明して、コスモロジー好きの小生にはとても楽しい一冊であります。
 この世がだんだん人々に苦と思われなくなっていった、という分析も妥当か否かは別にして面白い。日本が仏教国になりえなかったのもわかりますな。