「アダ戦記(1)」(堤抄子)

 私は堤抄子さんのファンのつもりなのですが、つい先日までこの作品のことを知らなかった。いい加減なのである。
 さて昔、ル=グィンのアースシーもののシリーズ邦題が「ゲド戦記」であることに文句をいっているひとがいた。戦記というのは「ガリア戦記」とか「レイテ戦記」というように地名のあとにつくのが本当なのだ、ということらしい。そうだとするとこの作品のタイトルもおかしいということになる。“アダ”は主人公の名前だから。如上のことを措いても「聖戦記エルナサーガ」を描いた作者がまたこうしたタイトルを、と思わぬわけでもない。
 でもって内容は、もすこし先を読んでから判断することにします。なかなか楽しみではあります。