世界史をつくった海賊
 イギリスの帝國主義的伸長における惡行三昧には閉口するが、そもそもそれ以前のなりあがりプロセスがヤクザだつたんだなあつて。
 ドレイク(この本の表記だとドレーク)がしばしば「FGO」のドレイク船長で想像されてしまふあたり、毒されすぎである。そのうち信長も沖田総司も女性だと思ひだすかもしれぬ。

 

世界史をつくった海賊 (ちくま新書)

世界史をつくった海賊 (ちくま新書)

 

 

クリスマス・ファンタジー

 

 
炎の塔
 いやあ、非常におもしろかつた。
 卷を措くあたはずといふ語をひさしぶりに思ひだした。
 多數の人物が登場するが、交通整理も的確。
 それにしても、かういふ小説をどうやつて見つければいいのか。ミステリだとかSFだとか、ジャンル小説なら年間ベストなどといつたかたちの手がかりが得やすい。さうしたくくりからはづれた作品を發見するのは容易でないね。
 ともあれつづきがあるやうなので讀むのがたのしみだ。

 

炎の塔 (祥伝社文庫)

炎の塔 (祥伝社文庫)

 

 

退出ゲーム
 讀みはじめたときの印象はよくなかつたが、すすめるうちにかはつていつた。オフビートなコメディで、小林信彦の神野推理氏などを想起させる。
 なのにところどころヘヴィでシリアスなパートがはさまれる。もつと喜劇によせればいいと思ふのだが、これが作家の個性といふものだらうか。
 生徒會長がすき。

 

退出ゲーム 「ハルチカ」シリーズ (角川文庫)
 

 

破壊神マグちゃん(3)
 異樣な生物(なのか?)を町のひとが平然と受けいれてるところがよい。ドラえもんと周囲の人びとがふつうにつきあつてる感じ。
 ジャンプでの掲載順も前のはうにくるときもあつて重疊である。

 

破壊神マグちゃん 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)
 

 

謎とき『悪霊』
 江川卓が「悪霊」の謎をとかぬまま亡くなつたのは殘念だつた。謎ときシリーズはどれもおもしろかつたし、「悪霊」はすきな小説だつたから。亀山版のこれもたのしんで讀むことができた。
 私もキリーロフがすきだけどなあ。へたをすればアリョーシャやムイシキン公爵よりもすきである。といふか、スタヴローギンだつてすきである。
 いやまあいろいろアレな人物であるしすきともいひづらいけれども、抗しがたい魅力があることは否定できない。そのへんについてほとんど觸れられてないのが不滿といへば不滿か。
 矢吹駆のライヴァルたるニコライはくらべるとなんとも平板で退屈なキャラだと思ふ。

 

謎とき『悪霊』 (新潮選書)

謎とき『悪霊』 (新潮選書)

  • 作者:亀山 郁夫
  • 発売日: 2012/08/01
  • メディア: 単行本
 

 
ドラッグ・ウォー 毒戦
 これまでに觀たなかでもつとも壯絶な銃撃戰であつた。

 

ドラッグ・ウォー 毒戦(字幕版)

ドラッグ・ウォー 毒戦(字幕版)

  • 発売日: 2020/03/03
  • メディア: Prime Video