クリムゾン・キモノ

 サミュエル・フラーのリトル・トーキョーを舞臺にした刑事もの。
 冒頭いきなり「赤とんぼ」のメロディが流れておどろく。タイトルも相俟つて、こいつは「東京暗黒街・竹ノ家」みたいな「國辱映畫」かなと思つたが、出てくる日系人はみな立派なひとばかりでそんなことはなかつた。そもそも「東京暗黒街・竹ノ家」もどこが惡いのかわからんだが。
 話の展開にはやや無理があるといふか、いろいろ端折りすぎである。でも90分にをさめたのだからしかたない犠牲か。