ぼく東綺譚
 「昭和四年の四月「文藝春秋」という雑誌は、世に「生存させて置いてはならない」人間としてわたしを攻撃した」さうな。いまも昔もかはらないといふことか。

 

濹東(ぼくとう)綺譚 (岩波文庫)

濹東(ぼくとう)綺譚 (岩波文庫)

 

 
君と時計と雨の雛 第三幕
 おお、さう來たか。次卷を期待させるみごとな幕切れなり。

 

君と時計と雨の雛 第三幕 (講談社タイガ)
 

 
ロング・グッドバイ
 これはおもしろい。さほど觀てないがアルトマン作品でもつともたのしめた。さらにいへば、原作の小説よりも好き。もつとも、讀んだのがはるか昔なのでろくに憶えてをらぬ。
 猫を飼つてゐるマーロウが犬に敵視される話。つまり猫age犬sage映畫である。マーロウの家の立地といふか構造がよい。これで勝ちが決まつたやうなものだ。
 でも考へてみれば私は「大いなる眠り」より「三つ数えろ」のはうが好きだ。ただのチャンドラーぎらひかもしれない。