「サボタージュ」(アルフレッド・ヒッチコック)

 今週の懐かし映画劇場はヒッチコックの比較的初期の作品を特輯するようである。が、未見なのはこれだけであった。
 コンラッドの「密偵」が原作らしきこの作品、爆弾をめぐるシークェンスはサスペンスよりもストレスを生んでますな。というのも、警察も犯人も小僧もみなぐずで無能であるからですね。その後のごたごたは、ストーリーの落としどころがどこだか予測させないという意味ではまあまあか。良かったのは奥さんの卒倒のしかたでしょうか。奥さんがもちっと美人ならよかったのにな。