「バニシング IN 60」(H・B・ハリッキ)

 カーチェイス映画。私はカーチェイスはあまり好きではないのだが、それなりに力ははいっています。というか前半の自動車泥棒はいらないよね。逃げる理由なんてのはカーチェイス映画においてはしょせんマクガフィンなのだから、さらっと描いておけばよい。というか、最初っから逃げててもいい。
 それはそれとしてヘンな映画だよね。カーチェイスにまきこまれてケガをしたひとなんて、あまり他の映画には出てこない。べつにカーチェイスの真実を描くなどと気負ってるふうでもないし、なんなんだろか? まあ、もともと70年代の映画には違和感がありますがね。60年代はそれ以前との連続を感じる。80年代以降はまたひとまとまりで、70年代だけ孤立しているような。登場人物の髪型や服装からしてヘンだ。