「ラヴクラフト全集(7)」(H・P・ラヴクラフト)

 どうせ出ないのだろうと思っていた七巻が不意に。あまりものと若書と書翰と断章からなるため、他の巻より面白さにおいて勝っているとは言いがたい。が、この夢についての手紙はなんですか。ろくに夢をみない私にとっては明晰夢っていうのですか、ディテールの細かい夢であることだけでも驚きなのに、内容がラヴクラフトの小説そのものなのが異様でありますな。こんな夢ばかりみているからあんな小説を書いたのか、あんな小説ばかり書いているからこんな夢ばかりみるのか。