「平行植物」(レオ・レオー二)

 「鼻行類」をSFとすればこちらは幻想文学といった感じでしょうか。
 好みからいえば「鼻行類」のがいいですな。体系的でなく科学的でもなく、アイディアが散発しているだけだし、平行植物の形態の面白みもすくない。アノマロカリスやハルキゲニアのがよほど奇天烈な恰好をしている。それにウソのつきかたがうまくない。もっと虚実皮膜の間って按配にしないといけない。地名などがうそっぽすぎる。
 日本人の平行植物研究者がすくなからずいるのが面白い。上野の科学博物館には『平行植物専用の新館が』あるそうですよ?