「パンチとジュディ」(カーター・ディクスン)
さがしていた本が改訳されて刊行された、こりゃうれしい。
読んでいる最中、語り手がまきこまれるドタバタ騒ぎは、ほんとうに必要なのか?と何度も思った。最後まで読めばある程度の必要性は納得するものの、読んでいてうんざりしたことは否定できない。
それに、奇怪な状況の理由が中盤までで解明されてしまうのも、謎の魅力という観点からすれば減点対象ではあるまいか。犯人はさっぱりわからなかったし、無関係と思われた事柄が最後にひとつにまとまるあたりはいいのだけれど。